ある程度覚悟(?)をして行ったのですが、予想をはるかに上回る衝撃でした。
内容はよくわかりましたが、私は本を読み、映画も見ていたので、逆に予備知識がないほうが感動が大きいかもしれないとも考えていました...。しかし、そんなことはまったく問題外で、初めにふわりと白い幕が揺らぎ始めてから終焉まで、本当に舞台に引き込まれました。
パフォーマンスはもちろんのこと、舞台装置、衣装、音楽とも“今後これ以上のものを経験することがあるだろうか”と思い、この衝撃的な舞台を見る事ができて、自分は世界でも、幸運な人間のひとりなのだと感じました。
終わってからは、アダムはもう目一杯だ、これ以上は踊れないじゃないかとさえ思いました。それくらい力の入った素晴らしいパフォーマンスでした。
アダム・クーパーは人の心の傷を知り、苦しみを知り、それを思いやることのできる、心のまっすぐな人、そしてそれを踊りと演技で表現できる人と感じました。(私がファンだからでしょうね...)
実はここだけの話(笑えますけど...)、昨年のOYT観劇後、アダム・クーパーは本当にかっこいい、プロポーションは最高、踊りはパワフル、性格は私好み、でも...もしアダムがこのままこの路線を行くなら、私のファン生命も終わる時がくるのかも、なんて、ぼんやり感じていたのです。
ところが、今回の公演を見て虫のいいことに、私の目にくるいはなかったなんて思っているのですからね。ただのミーハーなのに。
それと、私は二人の男の子(すでに成人していますが)の母ですが、そのせいか、サイモンの踊りには、弟の舞台で兄がたったの一度だけ踊る、というプレッシャーを痛いほど感じました。サイモンはもしかしたら、実力の半分くらいしか出せなかったのではないか、と思ったほどでした。その意味でも、ダブル・キャスト論に大賛成です。そして、共演のダンサーの方々のサポートのすばらしかったことにも感動しました。
さらにさらに、終演の拍手が盛大だったことで、私は日本の観客の感性にも感動してしまいました!
ほんの少し(と思うことにしてるんです)出ている、あまり好意的ではない批評とか感想については、私は最初目にした時、ほんとにびっくりしてしまいました。がっくりしてしまって、しばらくその記事の事は思い出したくもない気分でしたよ...。
クーパーカンパニーの皆様!これに懲りずに、どうかどうかまた来日してほしいです!