Club Pelican

Diary 2

2003年6月22日

それにしても、クーパー君のサイトの"Diary"はなかなか更新されないね。Exeter Festivalとか"On Your Toes"の準備ですごい忙しいんだろうけど。来週中には更新されることを祈りましょう。

これを書いている今は夜中の2時半です。4時間半後には起きて仕事に行かなくてはなりません。早い時間におふとんに入ったはずなのになぜか寝つかれず、ヘンだなと思っていたら徐々に胃が気持ち悪くなり、吐き気がしてきて、おまけに頭痛と寒気が来ました来ました。ひょっとしたらまた例の「胃腸炎」が再発したのかもしれませんな。ここ最近の異常な蒸し暑さが原因でしょう。体は正直ですね。

今は夜中でどうしようもないので、とりあえず市販の解熱鎮痛剤と胃腸薬を飲みました。今晩はこのまま様子をみて、なんならまた「古代トロイア医院」に診察してもらいに行かんと。

なんて情けない体だろう、といささかヘコんだので(夜中は特にね)、ここに書いて憂さを晴らすことにしました。で、例によって私の独り言なので、適当にすっとばして読んで下さい。・・・なんだかなー、真夜中にネットやるのって、とても真っ暗で静まりかえった感じがするね。

みなさんも体調にはくれぐれも気をつけてくださいね。やっぱり健康なのがいちばん!!ですよ。ああ、お祖母ちゃんからも伯母さんからも伯父さんからも、ついでにウチの親たちからもさんざん説教されてきて、マトモに聞いちゃいなかったこの単純な真理を、今このトシになって思い知るハメになるとは・・・。自分の体は大事にしてやりましょう。


2003年6月16日

雨が降っているんだかいないんだか、暑いんだか寒いんだか、それでも湿度が超高いのだけは明らかな今日このごろ、みなさんいかがお過ごしですか。とにかく蒸しますな。でもなんとなく肌寒い。でもでもちょっと動くと鼻の頭にアブラ汗が浮いてくる。いったいなんなのでしょう。とゆわけでワタクシの気分も沈みがち〜。こう、スカーッとした青空、爽やかな風が早く戻ってきてくれないものかねい。っていうか、この梅雨が終わったら今度はド夏か!?

昨日、ある本を読んでてやたらと心に焼きついた言葉。

「いろいろ工夫して生きて、やってきたその鋭意努力、真摯な生活態度そのものが狂気を生むんです。一所懸命やって、誠実に生きていくこと自体の中に狂気が出てきちゃうんです。これは恐ろしいことです。勝ちを続ける、失敗を許さない自分をつくっていくのは、それ自体が嗜癖ですと言いましたが、そういう勝たなければいけないような自分をつくってしまうという狂気に、われわれはもっと気づいたほうがいいと思います。」

そのとおりだとは分かっているけど、でも、ほかの道はどこにあるんだろう?実際、みんなが疲れてる。自分が他者にとって、そして自分にとって完全に正しくあるために、いっしょうけんめい努力している。それは確かに病的だ。でも今の生活を、今の自分を続ける以外に、他のどんな選択肢がある?

私が頭でどう考えようが、実際の行動はまったくそれにともなっていない。分かってはいるけど、動けない。停滞しつづける梅雨前線のように(ちょっとポエム)。

ワケわからんちんなことばっかしです。そう、これはチャウ久々の「一人ぶつぶつ日記」なのです。なんだ、クーパー君とはぜっんぜんカンケーないじゃん、とがっかりした方、どうも失礼しました。たまにはこういうこともあるのです。

このページのトップにもどる

2003年6月11日

お詫びです。今年の3月中旬から5月初旬にかけての間、チャウ宛にメールを下さった方々、返事がいまだに届いていないと思います。本当に本当に申し訳ありません。3月中は、日中は仕事、夜は観劇とデマチ、帰宅してから感想書き、そして更新という生活が続き、公演が終わった4月に体調をひどく崩し、5月半ば過ぎくらいまで毎日フラフラ、という体たらくで、その間にメールを下さった方々への返信が全くできませんでした。

すべては私自身の不摂生と無茶をしてしまったことが原因で、返事が来なくてご不快な思いをした、という方はさぞ多かっただろうと思います。重ねてお詫び申し上げます。本当にすみませんでした。

ただ、メールはすべて読ませて頂きましたし、急を要するご用件には、できるだけ早くにお返事させて頂きました。お返事をさし上げる機会を逸してしまったものの、みなさんの一つ一つのメールはいずれも興味深く、また楽しいもので、どのメールも非常に感慨深い思いで読ませて頂きました。この場を借りて(非常に安直なやり方ですが)、心よりお礼を申し上げます。

また、今回の公演については、とりわけキャスト情報の公開方法が原因で、楽しかったというよりは、辛い、悲しい、また複雑な感情が残った、という方々、みなさんの残念な気持ちは、文面から充分に伝わってきました。私はこんなことを言える立場ではないでしょうが、私はそうしたみなさんのメールを痛々しい思いで読みました。

なんとか遅くなっても返事はぜんぶ出そう、と思っていたのですが、現実問題としてそれは無理なようだ、ということを認めざるを得なくなりました。本当に申し訳ない思いで一杯なのですが、今年の3月から5月初旬にかけてお寄せ頂いたメールには、お返事をさし上げることが難しいと思います。どうかどうかお許し下さいませ。

おかげさまで、現在は体調もすっかりよくなりました。どうもご心配をおかけしました。あまり無理しないことを心がけつつ、これからもこのサイトを続けていきたいと思っております。どうぞお見捨てなく、たまにはここに寄ってやって下さいますよう、心よりお願い申し上げます。

このページのトップにもどる

2003年4月28日

ここの日記は「雑記」に移動しました。→ 「バレエ『マイヤリング』の音楽について」


2003年4月24日

じ〜りじりと快復への道を歩んでいるチャウでございます。まずは・・・メールの返事がたまりまくりです。本当にどもすみませんです。ごめんなさい。まずは体が資本ということで、焦らずちびちびとお返事させて頂きます。どうか許してちょ。

先日、例の「古代トロイア医院」にまた診察してもらいに行った。熱はなんとか下がったものの、まだ腹具合がちょっとおかしかった。とはいえ、一時期の問答無用の嘔吐と下痢はなくなっていた。あんときゃスゴかったな。うっ、気持ち悪い〜、むかむかする、吐く〜、おえっぷ、という悠長なモノではなかった。とつぜん胃がきゅううう〜、とふきんみたいに絞られる感触がして、次の瞬間にはぴゅぴゅぴゅう、と噴出する。ある夜中にもどしたとき、4時間前に食ったはずのうどんが原型のまま出てきたときには、思わず人間としての自信を失ないかけたが、それに比べたらはるかにマシな状態になった。おお、神よ・・・。

このまえは診察終了時間ぎりぎりに駆け込んだせいか、他の患者の姿はみえなかった。が、今日は診察を待っている人々が8人か9人くらいもいた。お年寄りと若い人が半々。ちょっと長く待たされそうだな〜、と思いつつ椅子に腰を下ろす。担当医師と看護婦、職員の氏名を列記した説明パネルが壁にかかっている。このまえのあのフザけた医者は何て名前だろう。あり?このパネルからすると、今日の担当はこの前とは違う医者だ。でも姓が同じ。親子か兄弟かゲイの夫婦だろう。

奥の診察室から、医者の大声が響いてくる。かんでふくめるような、ゆっくりとしたスピードで、「ふせいみゃくがでてますー。くるしーでしょー?そっこくにゅーいんしてくださーい。」耳の遠いお年寄りに説明してるんだな。しばらくして診察室のドアが開き、少なく見積もっても90代と思われる、車椅子に乗ったおじいちゃんが出てきた。付き添いらしい中年の女性が車椅子を押している。

それから次の人が呼ばれる。立ち上がったのは、杖をついた80代くらいのおばあちゃんであった。すると、そのおばあちゃんの横に坐っていた、私と同世代と思われる女性も一緒に立ち上がり、おばあちゃんの腕を支えながら診察室に入っていく。結局、待合室にいた人々は、お年寄りたちが患者本人で、若い人たちは全員その付き添いだったのである。というわけで、一人の診察が終わると、付き添いの人も一緒に帰っていくから、私の番は意外と早くやってきた。

ひょっとしてワタシにはここにいるべき資格はないのでは、とちらっと思っていたところへ、私の名前が呼ばれる。さて今日の医者はどんなかなー、と思いつつ診察室に入る。

今回の医者は、このまえの医者よりだいぶん年上の先生であった。てことは、このまえの野郎は息子の可能性が高いな。区別するために「大先生」とひそかに呼ぶことにする。

大先生は優しいまなざしで私を見つめる。慈愛に満ちあふれたその瞳は心なしかうるんでいる。なななな、なんでそんないたわるような目で見つめるんですか?もしかしたら私はもっと深刻な病気なのでは?そうだわ、きっとそうにちがいないのだわ。今にも「不整脈が出てますから即刻入院して下さい」という言葉が飛び出すかと思われた(何の検査もしてないけど)その瞬間、大先生はいたわるような穏やかな口調で尋ねた。「お腹の調子はどうですかー?」・・・いや、冗談っス。わしゃ単なる腹下しですハイ。分かってます。

大先生は私の「熱下がりました」「吐くの止まりました」「下痢も止まりました」程度の説明に、うーんうん、と実に理解ある寛容な態度で耳を傾けてくれた。そしてとつぜん立ち上がり、隣にある検査室への扉や、診察室の窓のブラインドをバタバタと下げ始める。何事かと思っていると、大先生「じゃあ、ちょっとそこに寝て下さい。お腹の様子を診ますからね」と診察台を指し示す。大先生、いちおう女性患者のハラを診るので、気を遣って外から見えないようにしてくれたらしい。いやなにもそこまで気を遣わんでも・・・。だって隣の検査室は誰もいないし、窓だってすりガラスじゃないですか。それに別にいいよ、ハラぐらい。

ぽんぽんぽんぽん、と大先生が私のハラを触診している間、私はこれから帰ってナニを食べるか、ということで頭が一杯になっていた。帰りにモス(モスバーガー)に寄ろう。ぎとぎとソースのモスチーズバーガー(チャウ好物)に、オニポテ(オニオンリングとポテトが両方ついている)、そうだ、モスチキン(もも肉のクリスピーフライ)もつけよう。それとも、ケンタ(ケンタッキーフライドチキン)か?松屋(牛丼屋)もイイな。卵とじ(チャウ好物)にしてもらおう。と妄想をふくらませていると、大先生がいきなりズバリと言った。「まだ治ってませんよ。食べるならおかゆにしてください。」

よくアタシの考えてることが分かったな、と思いながらも、しかたない、じゃあおかゆをたくさん食べて飢えをしのごう、と思い直す。が、そう思った瞬間、またも大先生が言った。「でもあまり一度にがーっと食べると、またお腹が痛くなってもどしますよ。」 ???不満そうな表情が出ちゃったのかな?でもおかゆだけなんて物足りない、と思っていると、大先生がまた言った。「おかゆだけでは物足りないなら、白身のお魚ね。」

じゃあせめて今夜は久しぶりにゆっくりとお風呂に入って、リラックスしようか、という考えが浮かぶ。すると大先生は言った。「お風呂はダメ。特に湯船に浸かったら、脱水症状を起こしますから、控えて下さい。お風呂に入ってるときは気持ちよくても、お風呂から上がったとたんに気絶しますよ。」 ・・・・・・ なんでアタシの考えてることが分かるんだ!?大先生、ひょっとして超能力者ですか?

薬は減って、整腸剤と胃酸を抑える薬の2種類だけとなった。なんかヘンな医者ばっかりだったな、でもまあいい病院だ。また(具合が悪くなったら)来よう、と軽い感慨に浸りながら、この「古代シュメール医院」を後にする。

帰りにスーパーに寄って「白身の魚」を選ぶ。うーむ、タイ、ヒラメ、タラ、アカウオ、キンキン、・・・アジって白身の魚か?イワシやサンマは?タチウオ・・・食ったことないんだよな・・・。銀ムツ・・・なんだかブキミな色。悩んでいるうちに、冷気と魚のニオイでまた気分が悪くなってきた。結局買わずに帰る。和菓子屋の前を通る。おお、道明寺が出てる・・・。柏餅も・・・みたらし団子・・・豆大福・・・。ヨダレが出る。でも今は食えぬ。食ったらまたマーライオン。結局、わたくしのその日の食事は、白がゆに梅干しをひとつおとしただけの、実に辛気くさいメニューとなった。おのれ、みてろよ、絶対にあと3日で復活してやるう〜〜〜。

このページのトップにもどる

2003年4月19日

とりあえず小康状態か、な〜?というチャウです〜。なんか、びっくりさせてしまってどもごめんなさいです。あたたかい励ましといたわりのメールを多く頂戴し、驚くと同時に人の優しさをかみしめております。たまにはいいもんだな。えへへ(あまあま〜)。

発熱、腹痛、嘔吐、下痢、頭痛という症状が、ここ6日間ばかり続いていたのだが、仕事の都合でずっと医者に行けなかった(行くのがイヤだったというのもある)。で、市販薬を箱ごと飲んでごまかしていたのだが、あまりの苦痛に遂に耐えかね、こないだようやく近所の医院に診察終了間際に駆け込んだ。幸い待ち時間なしですぐに診察を受けることができた。

医者「うーん、ウイルス性の胃腸炎、かなあ。」 私「ウイルス性???食中毒じゃないんでスか?」 医者「いーや、食中毒ならこの程度の症状じゃすまないハズだからね。みたところそんなに死にそうな顔もしてないし(←おい)。まあ、いつもは体がウイルスに勝つんだけど、今回はたまたま負けちゃったんだねえ。このテの症状には、とにかく体と胃腸を休めて負担をかけない、っていうのがいちばんなんだよねー。あっ、胃腸を休めるっていうのは、つまり絶食するコトね。そのかわりにスポーツ飲料を毎日2リットルは飲んでね。あと仕事とかで無理しないで、身体を休ませること。・・・考えようによっては、吐くのとか下痢するのとかは、体が排出すべきものをどんどん外に出してくれている、といえるワケだし、熱が出るのだって、体が悪いモノと闘うのに、最も有利な状態を自ら作りだしている、とも解釈できるワケよ。」 私「はあ(ゴタクはイイからとっとと処方箋書いてくれよ、と思っている)。」 医者「だからね、ヘタに抗生物質なんか飲まないで、その都度いちいち無理に熱下げたりしないで、自然にゆだねる、という道もあるんだよね。」

わたくし、この言葉を聞いてサー、と青ざめる。な、なんだと!?アタシはね、この6日間、自然にゆだねて毎日七転八倒してたんだぞ!38度台の大熱にうなされて、マーライオンみたいな噴水ゲロとゲーリーをくり返してたんだぞ!せっかく人がこんなに具合悪いのをわざわざ来てやったのに、説教だけして手ぶらで帰す気か!?コイツ、細菌、じゃない、最近増えてるとかいう「エコロジー医者」(患者にさんざん説教を垂れた挙げ句に薬を出し渋る医者。「自然に」とか「本来のままに」とかいう語を連発する。別名「有機農法無農薬野菜栽培農家氏名入り医者」)かい!?くっそー、マチガえたわ。これからまた「1分診療医者」(ロクな診察はしないが薬は気前よくドバドバ出してくれる医者。「どうしましたー?」「じゃ、お薬出しときますね」「お大事にー」の3語しか言わない)を探さなきゃいけないのか。まったく(特に今は)貴重な体力の浪費だ。

と思っていたら、医者「・・・ま、でもいちおう解熱剤と抗生剤と胃薬と整腸剤とを出しとくかあ」とかブツブツつぶやきながら、カルテに何やら書き付ける。なんだ、気を揉ませやがって。てめえ最初っからそう言えよ(注:チャウは体調不良のため、気分がいつにもまして荒んでいます)。なんだこの超汚ねえ字はよ。ヒエログリフかてめえの字かだな(この時点でこの医院を「古代エジプト医院」と勝手に命名)。心の中で悪態をつきながらも、やれやれ、よかった、とホッとしつつ、横の荷物カゴに置いてあったカバンを持ち上げようとした。すると医者、思い出したよーに「あっ、なんなら血液検査でもしてみる?ひょっとしたら肝機能が低下しているのかもしんないし。」・・・ちょっと待てよコラ。「自然にゆだねましょー」とかさっき言ったばっかだろーが。なんでいきなりそんな濃い話になるんだ!?

わたくしはまたもやサー、と青ざめる。もう神も仏もない、と絶望に満ちた気分が襲いかかる。そんなわたくしの悲愴な胸中など毛ほども察した様子もなく、医者はカルテを見つめたまま言った。「まあ、今日はいっかー。薬飲んでも治んなかったら、そのときまた考えればいいんだしねー。お大事にー。」先生、ワタシ、アナタの診察で熱が2度くらい上がった気がします・・・。

結局、出された薬は5種類もあった。オマエ、あの「自然にゆだねる」とかいう言葉は誰が言ったんだ。しかも、「ぜーんぶ毎食後だからね〜ん」と医者は言ってたが、絶食しろと言ったクセにナニが毎食後だ

出された薬のうち3種類は粉薬であった。粗い顆粒ではなく、超細かい粉末。飲みにくい。舌にくっついて流れない。しかも激マズときたもんだ。余計に吐き気がしてくる。でもマジメに毎日定間隔で服用する。さすがはあの医者が出してくれた薬のせいか、さっぱり効かない。気分が悪い。熱で体はだるい、頭痛がする、腹が痛え、また吐きそう、と部屋でのたうっている私の目に、こないだ近所の薬局で買った48錠入り680円の激安解熱鎮痛剤が飛びこんできた。

いちおう医者の薬飲んでるし、ヤバイかな〜?とは思ったが、手が勝手に動いて錠剤を取り出し、命綱のポカリスエットとともに飲み下す(絶対にマネしないで下さい)。最後の瞬間はせめてクーパー君の美しい白鳥を観ながら迎えたい。わたくしはテレビの前までずるずると這っていって、「白鳥」のDVDを入れてリモコンの再生ボタンを押す。チャプター15・・・。ああ、意識が遠のく・・・。地球か・・・。何もかもが懐かしい・・・。きゃ〜っ、クーパー君ステキ〜!!キレイ〜!!やっぱり映像版もいいわよね〜。あっ、ここの腕の振りが特にイイのよお〜〜〜!!太モモの上げ方も色っぽいわ〜ん。

とゆわけで市販の鎮痛剤飲んだら、30分と経たないウチに気分が良くなっちゃいました。それからカトキチの「さぬきうどん」(特製瀬戸内いりこだし。あげ玉・ねぎ付。美味)などを食しつつ、結局「白鳥」最後まで観ちゃった。まああの医者の薬も効いたんだろう。またツラ拝みに行ってやるよ。ところで、この色、前のよりは見やすいけど、上下と完璧に合わないな。まあいっか。

このページのトップにもどる

2003年4月15日

もう葉桜になりましたね。日中は暖かく、夜は冷える、という天候が続いたせいでしょうか、今年は花の保ちがやや長かったような気がします。

さてわたくし、やっぱりといいますか、体をブッ壊しました。たぶんそうなるだろうとは思っていましたが。なにかを極端なハイペースでガーッとやって、それが終わるとガーッと寝込むんですワ。毎度のこととはいえ、こういうバランスの悪さは、少しずつ改善していかなくてはなりますまい。大人として、非常に好ましくないクセです。

先週末の朝、目が覚めているのに体が動かず、ようやっと起き出してからも、だるくてだるくてすぐに寝そべってしまう、という状態になり、一昨日は大熱を出して寝込んでおりました。今回のうなされ方はちょっと面白かったです。最近観たり聴いたりしたものが、実に細かくリアルに再生されるのです。頭の中にチャイコフスキーの「白鳥の湖」の壮麗な音楽が鳴り響き、白鳥のクーパー君が踊っています。かと思うと、「メリー・ウィドウ」の賑やかなメロディーが頭をガンガンと揺らし、次の瞬間にはグレアム・チャップマンが罵声を張り上げます。

普段もこのくらい記憶がよけりゃいーのに、と思うくらい、微細に具体的に生き生きと、まるでいま現在それを観ている、聴いているかのように、何度も何度も自動再生されます。・・・うるさい、もうやめろ、止まれー!!と心の中で叫んでも効き目がありません。

我ながらいちばんよくないな、と思うのは、今日一日は具合が悪くなってもいいが、夜12時になったら小康状態になって、それからなにか食べたり薬を飲んだりして、それからまた数時間寝て、明日の朝7時にはちゃんと起きて仕事に行く、というふうに決めていて、しかもそのとおりになることです。

今回もそういうふうに「計画」を立てていたのですが、実際にその通りになったときには、これはひょっとするとかなりヤバイんでは、とゾッとしました。やっぱ健全な人間としてこれではいけないんで、もうちびっと自然にやんなきゃな、と思った次第です。

それでは、これからまたちょっと具合が悪くなる予定なので、今日はおしまい。とゆわけで、メールの返事、どうか気長に待ってやって下さい。(←これがいちばん言いたかったことだったりして)


2003年3月29日

AMP「白鳥の湖」公演の感想を書こうと思ったけど、今日は仕事で疲れてしまったので、とりあえず日記でお茶をにごすことにする。ところで、この色、見づらくない?大丈夫?桜が美しく咲き始めたので・・・。

昨日の帰りに本屋さんに寄ったら、こういう本、というか雑誌があった(その本屋さんでは雑誌コーナーに置いてあった)。「鑑賞者のためのバレエ・ガイド」(音楽之友社)。B5サイズの1600円。パラパラとめくってみたら、巻頭写真の一枚がクーパー君じゃあ、ありませんか!!去年のスター・ダンサーズ・バレエ団「マクミラン・カレイドスコープ」で、「三人姉妹」のヴェルシーニンを踊っているところ。顔がライトのせいで白っぽく写ってしまっているが、まあなかなかいい。ダンサー紹介にもちびっと載っていたので、つい買っちゃった。うふ。

急いでこしらえたようなところがあるが、私みたいな初心者にも分かりやすそうに書いてあるし、手元に置いて随時気軽に参照できるような、こういう本があるとすごくありがたい。ここに書いてあることがバレエのすべてである、ということはありえないだろうけど、バレエについての基礎知識や、なによりもバレエにおける大まかな価値体系が理解できそうなのはとても興味深い。

それに、この本のおかげでちょっと嬉しいことがあった。ナターリャ・マカーロヴァという名バレリーナの紹介を読んでいたら、この人を取材したドキュメンタリー番組のビデオに、クランコの「オネーギン」の映像が挿入されていると書いてあった。「オネーギン」全編の映像版は、カナダ・ナショナル・バレエ(うろ覚え)かどっかが公演したものが販売されている、とballet.coで読んだことがあって、ずっと探していた。でもロンドンでもこっちでも見つからなかったので、絶版か品切れになっているのかと思っていた。図書館や専門の資料センターなどには所蔵されているかもしれないけど、そこまでやるのが億劫でまだ調べてない。

というわけで、今日の帰り、輸入盤を置いてあるお店に行って探してみた。案の定あった。"MAKAROVA RETURNS"(KULTUR社発行)というビデオ。日本のお店に置いてあるものだから、もちろんNTSC方式で、アメリカからの輸入盤らしい。

内容は1時間ほどのドキュメンタリー番組で、1989年、イギリスのBBC製作。米ソ冷戦時代の1970年、ロンドン公演中にアメリカに亡命したキーロフ・バレエ団のプリマ・バレリーナ、ナターリャ・マカーロヴァが、米ソの雪解け、あの懐かしい「ペレストロイカ」(「グラスノスチ」とかいう語も流行った)を経て、ようやく祖国に帰還し、古巣のキーロフ・バレエ団で復帰公演を果たす、というもの。この人って、"American Ballet Theater Now"の冒頭で挨拶してる、あの眼光鋭いおばさんだ。それに、マイヤ・プリセッカが自伝(「闘う白鳥」、山下健二訳、文藝春秋)で暗に批判していたのは、ひょっとしてこの人なのか?

このビデオの最後の15分くらいが、「オネーギン」第1幕、第3幕での、タチヤーナとオネーギンとのデュエット(部分)であった。マカーロヴァ自身によるあらすじのナレーションと朗読つき。正直言って、「名作劇場」に書いたものには、さぞ記憶違いや間違いが多いだろうと冷や冷やしていた。・・・自分で言うのもなんだが、けっこう合っている・・・かな?よっしゃあ、レッツ首のすげ替え。これはクーパー君だ、クーパー君だ、クーパー君だ。いや、クーパー君の方が、この若造よりもはるかによかったぞ。特に前を向いたまま片脚を上げて後ろに跳ぶやつ。もっと脚を上げて反らしてくれ。感じが出ねえ。それから動きはもっと激しく情熱的にして。

しばらくこれで楽しめるな。だが、なんかむなしい。どうか本物のクーパー君の「オネーギン」を出してください。他の作品でもいい。ぜいたくは言いません(言うけど)。各方面のみなさま、どうかお願いします。・・・これだけ長くなるんだったら、公演の感想を書くのと同じだったような気がする。


このページのトップにもどる